全米クイズ王チームに圧勝した早押しクイズ最強AIの思考法・学習法

※ この記事は、クイズやるひとアドベントカレンダー2018向けに執筆したものです。

ゲームプレイヤーAIの進展

最近、いろんな対戦ゲームで、AIが人間のチャンピオンに勝った、っていうニュースが聞かれますね。代表的なものですと、2016年には、Google DeepMindが研究開発した「AlphaGo」が、囲碁の世界的プレイヤー イ・セドルに4勝1敗で勝ち越したというニュースが世界的に大きく報じられました。

ちなみに、AlphaGoのニュースは、上に書いたニュース以降あまり世間には報じられてませんが、その後もヤバイくらい事態が進展しています。

  • 2017年、AlphaGoの強化版にあたる「AlphaGo Master」が登場し、囲碁の世界チャンピオン 柯潔に3戦全勝し、いよいよ人間には手のつけられないレベルに達しました。
  • 同じく2017年、「AlphaGo Zero」が登場。AlphaGoとの最大の違いは、過去の人間の対局データを一切使わずに学習したAIであることです。つまり、AI同士が何百万回という対局をコンピュータの中で繰り返し、人間では絶対に発想できないような手を会得していったということです。事実、AlphaGo Zeroは、過去のAlphaGoのどのバージョンよりも強いAIに育ちました。
  • そして今年、2018年には、囲碁だけではなくあらゆるボードゲームに対する汎用性を持つ「AlphaZero」が、チェス、将棋、囲碁のすべてで、これまでの最強AIプレイヤーを打ち倒せるレベルに達したと発表されました。初代AlphaGoの強さも、わずか30時間の学習で超えてしまったということです。

テーブルゲーム以外、例えばオンラインFPSゲームでも、やはりGoogleの作ったAIプレイヤーで結成されたチームが、人間プレイヤーチームを完膚なきまでに叩き潰した、という報道もあったりします。また、別のFPSゲームで、人間の操作するキャラクターとAIが操作するキャラクター、それぞれの動きだけを見て、どちらが人間プレイヤーだと思うかというアンケートをとったところ、50%:50%に分かれるどころか、AIプレイヤーの方が多くの票を集めた、という逸話もあります。

クイズやるAIの歴史

さて、ゲームの世界でのAIの躍進について紹介をしましたが、では、クイズの世界ではどうなのでしょうか。世間的に大きく報じられた代表例としては、2011年にIBMのAI「ワトソン」が、アメリカのクイズ番組「ジェパディ」で優勝し、賞金をもぎとった、というものがあります。「ジェパディ」は、他のプレイヤーと解答の早さを競う早押しクイズ形式ですから、単にWikipediaの情報を検索して答えを導き出せる、というだけでは勝てないわけですね。

というわけで、2011年にはすでに早押しクイズですらAIが人間に勝利するようになった……と言いたいところですが、この話には重要な点があります。それは、「ジェパディ」のクイズ形式が、我々が日本で慣れ親しんでいる「早押しクイズ」とは異なることです。

クイズは司会者が問題文を全文読み上げてからの早押し形式で行われる。

ジェパディ! - Wikipedia

つまり、早押しの競走になった時点で、すでにAIは、問題文を全部インプットした状態になっているわけです。

おそらく皆様すでにお気づきの通り、日本で一般的に行われる早押しクイズは、問題文が読み上げられている途中でボタンを押し、その時点で問題文の読み上げは止まってしまう、という形式です。「知っている」ということだけでなく、「限られた情報だけで、いかに早い段階で正答を導き出せるか」というところが、非常に重要になってくるわけです。

というわけで、「まだまだAIは人間のクイズ王には遠く及ばない」というのが通説になっていたわけですが、2017年、その通説を覆してしまう、とんでもない早押しクイズAIが登場してしまいました。

早押しクイズ最強AIの登場

「NIPS」という、人工知能に関する世界最高峰の国際学会があります。世界中の人工知能の研究者が、この学会に論文が採択されることを目指して、日々研究をしているわけでして、例えば競馬の世界で言えば凱旋門賞のような存在です。2017年、この「NIPS」の内部イベントのひとつとして、人間とAIが対戦するクイズ大会が開かれました。そこで、日本人チームの開発した早押しクイズAIが、他のAIに勝つばかりか、全米の名だたる人間クイズ王6人で結成されたチームを、早押しクイズで圧倒してしまったのです。

 2017年12月、人工知能(AI)に関する世界最高峰の国際会議「NIPS 2017」(米カリフォルニア)で、山田さんらが開発した“早押しクイズAI”が、人間のクイズ王のチーム6人に勝利した。スコアは465対200、圧勝だった。

 敗北したクイズ王の1人は「狐につままれたようだ」と漏らしたという。「終盤は人間が答えると歓声が上がっていた。人工知能のコンペなのに(笑)」(山田さん)

強すぎて「会場がシーンと……」 クイズ王を圧倒した“早押しAI”の衝撃 (1/2) - ITmedia NEWS

そして、ここで行われた早押しクイズの形式は、我々が日本で慣れ親しんでいる早押しクイズとほぼ同じです。つまり、ボタンを押したところで、問題文の読み上げは止まってしまう形式です。なお、より早い時点でボタンを押して正解できた方が、獲得ポイントが高くなるルールです。というわけで、「ジェパディ」でAIが勝ってしまったときのような、人間側の言い分は、もはや通用しません。

実際に出題された例を見てみましょう(実際には英語で出題されていますが、日本語訳したものを掲載します)。

この国では、2015年9月の新しい憲法で7つの無名の州が発足/

はい、AIはここでボタンを押し、正解しています。ヤバイですね。知識として把握しているのは、もちろんすごいのですが、まあそこはコンピュータですから、記憶の容量とその正確さについては、わからなくもないです。個人的に本当にヤバイと思うのは、

  • この情報だけで、他に正答になりうる言葉の選択肢がもう無い、つまり「十分に限定された」と判断していること
  • 聞かれているのが「国の名前」であるということが判断できていること
  • 問題文をインプットしながら、人間のプレイヤーと渡り合えるレベルのスピードでリアルタイムに思考処理ができていること

といったあたりです。ちなみに、問題文の全文と正解は、こうです。

この国では、2015年9月の新しい憲法で7つの無名の州が発足した。

また、2015年には、マグニチュード7.8の地震がおき、その後に抗議団体が南側の国境を封鎖した。

2008年に君主制を廃止を祝う3日間の休日が宣言され、共産党は重要な選挙に勝利した。

2001年に王族の一人が9人の彼の家族を殺害する事件が起きて、王室に対する世論は冷ややかになった。

ここから10ポイント。首都がカトマンズにあるアジアの国はどこか。

(正解:ネパール)

なお、このクイズ大会コンペで出題される問題の「正解」は、すべてWikipediaの記事タイトルとして存在しているものから出されるという制限がありましたが、問題文については必ずしもWikipediaの当該タイトルの記事中にある情報だけには限らなかったようです。また、人間のクイズ王は、読み上げられる問題文を聞いて解答しますが、AIの方は、読み上げられるのと同じスピードで、テキストデータとしてシステムに直接入力されていく方式だったようです。つまり、読み上げられた音声を認識してテキストに変換する仕組みまでは使う必要がないルールでした。

さて、この早押しクイズAI、どんな仕組みになっているのでしょうか。仕組み自体は、研究開発したチームが論文で公開していますし、各所で発表したスライド資料も公開されています。

[1803.08652] Studio Ousia's Quiz Bowl Question Answering System

全米クイズ王チームに勝利した早押しクイズAIの仕組み

なのですが、上のリンクを開いていただくとわかる通り、人工知能方面の専門用語バリバリで書かれてしまっているので、前提知識なしではよくわからないと思います。そもそも英語という時点で読む気がしません。

そこで、以下では、この早押しクイズ最強AIの「思考法・学習法」を、クイズ好きな皆様に向けて、わたしなりにざっくり解説してみたいと思います。解説に数式や専門用語は一切使いません。ざっくり解説ですので、正確性を欠く書き方になりますことを、あらかじめご了承ください。

早押しクイズ最強AIの「思考法」

この最強AIは、大きくわけて4つの機能で構成されています。ひとつひとつ、ざっくり見ていきたいと思います。

機能(1)「Neural Quiz Solver」

この機能が、インプットされてきた問題文から正解を直接予測する、ベースになる部分です。具体的には、以下のような処理をしているようです。

  1. インプットされてきた問題文を単語ごとに分析
  2. 問題文中に、他のWikipedia記事のタイトルが出てきたら、その記事を分析した情報も利用
  3. 1.と2.で分析された問題文情報と、すべての解答候補との、持っている情報の近さを評価
  4. 情報が最も近いと評価された解答候補を、解答と決める

つまり、問題文中に出てきた単語と、その単語の具体的な中身の情報とを考えていって、知っている言葉の中で最も正解になりそうな言葉を解答する、という感じです。例えば、次のような問題があったとします(わたしがいま適当に作った問題です)。

代表作に『Dr. スランプ』や『ドラゴンボール』がある、日本の漫画家は誰でしょう?

(正解:鳥山明

この問題文がインプットされてきたとき、AIは、「代表作」「日本」「漫画家」というように単語ごとの情報を分析するだけでなく、「Dr. スランプ」「ドラゴンボール」という、他のWikipediaの記事の情報も同時に使って、問題文の情報を分析するわけです。そして、知っている膨大な言葉の中から、問題文の分析結果に最も近い言葉として「鳥山明」を解答に決める、という流れです。

実際には、中ではいろいろと複雑な処理をしているのですが、考え方としては、我々が普段早押しクイズをしていて問題文を聞きながら脳内でやっていることに、かなり近いのではないでしょうか。

そして、この機能(1)は、事前に過去問データを使って学習をすることで、どんどん賢くなってゆく、学習機能を備えています。この学習の仕組みにも、人間がクイズの訓練をするときに参考になりそうな話がありまして、こちらは後ほどご紹介します。

機能(2)「Neural Type Predictor」

前述の機能(1)だけで、もうクイズプレイヤーとしては十分そうな気がしてきます。事実、この機能(1)が、このAIの根幹であり、これ以降に紹介する機能は、この機能(1)の導き出す解答の精度をより高めるための補助的な仕組みといってよいと思います。

 さっき例にあげた問題文ですが、例えば、人間がこんなタイミングでボタンを押してしまったとします。

代表作に『Dr. スランプ』や『ドラゴンボール』/

このとき、答えるべきモノの「型」は何でしょうか? 「実在の人物」? 「作品の登場人物」? それとも「作品の舞台」?

早押しクイズにある程度慣れた人であれば、問題文の最初で「代表作に」と言っているので、ここで答えるべきモノの型は「実在の人物」、それも「作家の名前」であると判断することができると思います。しかし、早押しクイズ初心者であれば、問題文に出てきた2つの作品に共通する登場人物である「アラレちゃん(則巻アラレ)」や、共通して登場する舞台である「ペンギン村」などを、解答として言ってしまうかもしれません。

このように、機能(1)で分析した問題文中の情報量だけでは、「どんなタイプのものを解答すればよいか」の判断がおぼつかない場合があります。曲名を聞いている問題文なのに作曲家を答えてしまったり、国名を聞いている問題文なのに都市名を答えてしまう、なんていうことは、我々が普段早押しクイズをやっているときにも、頻繁に発生する事態です。それを補うのが、この機能(2)の役割です。

ほとんどの問題文中には、その解答の型を予測できる情報が含まれています。さっきの問題文なら「代表作に」という部分がそれにあたりますし、「その一節に書かれた……」なんていう問題文があれば、解答の型はおそらく「書籍名」であろうと推測できると思います。機能(2)では、機能(1)とはまた別の仕組みを使って問題文を分析し、解答の型を予測します。具体的には、ワシントン大学の研究者が開発した「FIGER tag set」という、下のような型のリストの中で、解答がどれにあてはまる可能性が最も高いかを予測しているとことです。

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具体的な型予測の方法ですが、詳細は英語と数式を追うのが面倒だったので割愛しますが、テキストデータを分類するときによく使われる手法をそのまま使っているようです。例えば、掲示板やツイッターへの書き込みを分析して、その書き込みがポジティブな内容かネガティブな内容かを分類するということが、株価予測をするときなどによく行われますが、それと同じような方法です。ただし今回は、「ポジティブ」「ネガティブ」の2種類のどちらに当てはまるかを予測するではなく、上記の112種類の型のどれに当てはまるかを予測する、という形になっているだけです。

この機能(2)も、過去問データを使った事前の学習で、型の予測精度を上げてゆくことができます。

機能(3)「Information Retrieval Models」

例えば、こんな問題文があったとします(これも、わたしがいま適当に作った問題です)。

「私はその人を常に先生と呼んでいた。」という書き出しで始まる、夏目漱石の代表作は何でしょう?

 (正解:『こころ』)

早押しクイズによくある「書き出し問題」ですね。解答する型が「作品名」であることは機能(2)でわかるのですが、実は先程の機能(1)だけだと、このタイプの問題は、ちょっとうまくいかないんです。

この例題は、言うまでもなく、「私はその人を常に先生と呼んでいた。」という特徴的なフレーズに、解答を導き出すための最大のヒントがあります。我々が見るとこのフレーズが特徴的であることはパッと見でわかりますが、しかし、AIが単純にテキスト分析をしただけでは、「私はその人を常に先生と呼んでいた。」という文字通りの意味の、ただの普通の文章になってしまうわけです。

そこで、こういった特徴的なフレーズや、専門的な用語・人名などを効率的に検索し、解答に結びつけるのが、この機能(3)です。この機能は、情報検索の機能を備えているだけで、学習を積み重ねて賢くなってゆく、という要素はもっていないようです。

ここまで来ると、いよいよ弱点のないAIであることが見えてきますね。

機能(4)「Answer Scorer」

ここまでの機能たちを使って、AIはインプットされてくる問題文を都度分析し、解答する言葉の絞り込みをしてゆきます。そして、最後にボタンを押す決断をするのが、この機能(4)です。

具体的には、これまでの機能(1)(2)(3)で導き出された解答に対して、スコアを計算します。そして、それが正解である確率が60%以上であると判断した瞬間に、ボタンを押して解答する、という仕組みです。詳細はスコア計算方法については割愛しますが、この機能(4)も、過去問を使った事前の学習で、より正確なスコア計算ができるよう訓練できます。

なお、スコアの計算にあたっては、機能(1)(2)(3)からの出力に加えて、問題文中の情報をあらためて使っているようです。例えば、導き出された解答が、すでに問題文中に出現してしまっていないか?といったことを、この時点で最終確認をしています。念には念を入れてからボタンを押しにいっていますね。

早押しクイズ最強AIの「学習法」

ここまで、問題文から解答を導き出してボタンを押すまでに使われる、4つの機能について、ざっくりご紹介しました。そして、機能(3)以外の3つの機能は、事前に過去問を使って学習している、ということもお話しました。では、この早押しクイズ最強AIは、どのようにして過去問から学習しているのでしょうか? その学習法に、人間がクイズの訓練をするときに参考になりそうな点は、何かないものでしょうか?

AIを学習させるときの一般論と、クイズ王AIの学習法の特徴

ここで簡単に、AIと呼ばれる仕組みが「学習」するときの基本的なしくみについて、ご紹介します。AIを学習させるときには、「入力するデータ」と「正解」のペアを事前に用意しておきます。次に、AIに「入力するデータ」を入力し、最終的にAIが出してきたAIなりの解答と、事前に準備した「正解」とを比較します。そして、そのAIの解答と「正解」との誤差を小さくしてゆけるように、AIの中身を更新して改善します。これをたくさん繰り返して、AIの出す解答と、本当の正解との誤差を小さくしてゆくというのが、AIの学習の基本的なパターンです。

今回の早押しクイズAIの場合は、過去問の「問題文」が「入力するデータ」に、「その問題の正解」がそのものずばり「正解」に該当します。最初は、問題文をAIに入力しても、AIが出してくる解答は、正解とは程遠いものになるでしょう。しかし、そのAIの解答と、本当の正解との差を小さくしてゆけるように、AIの中身を更新してゆくことで、どんどん賢いAIになってゆく、というわけです。これは、クイズに限らず、人間が問題集や入試過去問で勉強するときのやり方と、同じですよね。

さて、今回の早押しクイズ最強AIの学習法について、より詳細なところを読んでいったところ、様々な工夫が書かれていたのですが、その中でも、人間がクイズの訓練をする方法に対する示唆を含んでいると個人的に思った、次の2点を取り上げたいと思います。

学習法(1)意図的に問題文中にランダムに歯抜けを作る

このAIは、「50%の確率で、問題文の単語や他のWikipedia記事の情報をランダムに無視」しながら、過去問での事前の学習を行っていたようです。つまり、過去問で訓練をするときに、意図的に問題文にランダムな歯抜けを作って、その状態の問題文から解答を導き出す、ということをしていたわけです。

これは、AIが問題文と正解のセットを丸暗記してまうことを防ぐ、という意図があります。つまり、過去問をただ丸暗記してしまうと、本番で新たな未知の問題文が来たときに、柔軟な対応ができなくなってしまうので(専門的には、この現象を「過学習」といいます)、それを避けるために、こうした情報の意図的な欠落を作ったりします。

この学習法は、実は人間がクイズの訓練をするときにも、使えるのではないか? という気がしたので、今回ここで取り上げました。紙の問題集では難しいかもしれませんが、デジタルデータの問題集であれば、例えばエクセルの関数で、ランダムに文字を欠落させて表示させる関数さえ書ければ、この訓練は可能です。

クイズは百人一首、などと揶揄されることもあったりしますが、ベタ問の丸暗記に飽きてしまったかたや、聞いたことのあるフレーズが来るとついつい押してしまって間違えてしまうという悩みがあるかたには、この「歯抜け学習法」は、もしかしたら効果があるかも?

学習法(2)問題文をランダムな位置でストップさせる

このAIが事前学習したときは、過去問の問題文を入力するときに、毎回ランダムな位置で問題文をストップさせて、ストップさせた位置までの問題文のみを入力して学習させていたそうです。これは、本番でも、どの位置まで問題文が来れば解答を決断できるかわからなわけですから、ある意味、当たり前の学習法ともいえるかもしれません。

この方法も、我々人間の訓練方法として応用できそうですよね。つまり、エクセルなどで問題文を表示させるときに、ランダムな位置までしか問題文を表示させない、というやり方です。紙の問題集であっても、手や別の紙などで問題文を適当に隠してやれば、同じようなことができると思います。

先ほどの歯抜け学習法と比べ、こちらは普段我々が対人戦の実践の中で自然と訓練していることかもしれません。ただ、ひとりで訓練するときには、なかなか意識できないことのような気もします。わたし自身、「もう少し聞ければわかったのに!」ということが極めて多い身なので、この学習法も、自分みたいな人間はちゃんと取り入れてやると強くなれるんだろうなあ、という気持ちになっています。

日本語クイズ王AIは登場するのか?

この記事はここまでになりますが、今回ご紹介したAIは、英語での早押しクイズでクイズ王に圧勝したというAIのお話でした。つまり、まだ日本語での早押しクイズ最強AIの存在は、少なくともわたしは見聞きしたことがありません。

いうまでもなく、英語と日本語では、言語の性質が全く異なります。たとえば、英語はきれいに単語が区切られてますが、日本語は単語の区切れが曖昧です。それに、前半のほうで実際に出題された問題の日本語訳を載せましたが、我々が日本で慣れ親しんでいる早押しクイズとは、問題文のつくりもだいぶ違いますよね。

しかし、冒頭で紹介したように、AIが人間のチャンピオンを圧倒するゲームは、急速に増え続けています。私見ですが、日本語クイズ王AIの登場は時間の問題だと思いますし、日本語クイズAI競技会も、そう遠くないうちに開催される気がします。来るべきときに備え、わたし自身、日本語クイズAIを少しずつ作っていきたいと思っています。

ここまで長文をお読みいただき、ありがとうございました。

ナチュラル知識を議論の軸とした私のクイズへの向き合い方に関する一考察

はじめに

この記事は、クイズやるひとアドベントカレンダー2017に向けて執筆したものです。従って、クイズ活動をしている人を主な読者層とした内容となっていますことを、ご了承ください。また、本記事の執筆時点現在、本業の論文執筆で余裕がないこともあり、本記事については、特に推敲などをせず、思ったことをそのまま吐き出してしまっております(日本語で好き勝手に書ける悦び)。よって、冗長な部分があったり、誤字脱字等があったりすると思いますが、ご容赦ください。

本記事は、私かーねるの、クイズへの向き合い方について、自分自身のこれまでを振り返りながら、思うところをつらつらと書き連ねたものです。なお、これから書く内容は、クイズに対して真摯に日々努力して取り組まれている方々、勝利することをクイズでの主目標とされている方々から見たときに、不真面目、あるいは不誠実な態度と見える内容を含む可能性があります。これはあくまで個人のブログでありますため、こうした点を踏まえていただき、万一気分を害されても文句を言わないとお約束いただけない場合は、ここで読むのを止めてブラウザバックをお願いします。問題なければ、このままお進みください。

私とクイズの出逢い

まず、簡単に、私とクイズとの関わりについて、軽く触れておきます。私がクイズに出逢ったのは、今から30年以上前の幼稚園時代に遡ります。当時から、わけもわからず見ていたアメリカ横断ウルトラクイズが、とにかく大好きでした。小学校の頃には、かの有名な永田さんの絶叫回答「冬虫夏草!」がカッコよすぎて、冬虫夏草というものを知っている気持ちわるい小学生になっていました。もちろん、当時は永田さんのあの回答が全国的に話題になっていたことは知るよしもなく、二十数年後にクイズのコミュニティであの回答がいまだ語り草になっていることに触れ、とても嬉しくなったと共に、当時あれに衝撃を受けたかーねる少年の感性はイイとこ行ってたんだなあと、感慨に耽ったものでした。

その後、中学からは、今でも(一応)続けているペーパークイズシリーズ「かーねるクイズ」の友達内輪への定期刊行を始めたり、高校ではクイズ好きの仲間と高校生クイズに行ったり、大学からはクイズマジックアカデミーに盛大にハマったりと、クイズとは切っても切り離せない生活をしていました。しかし、大学ではクイズ研究会には入りませんでした。もちろん、クイズ好きだった自分は、大学入学後すぐのサークルオリエンテーションの場で、大学のクイズ研究会(TQC東京大学クイズ研究会)の体験会に足を運びました。しかし、その体験会のレベルが、自分にとってはあまりに高く、手も足も出なかったため、これは自分には無理だと直感し、サークルには入らなかったというわけです。

そして、時は流れ、2014年9月11日、リアル脱出ゲーム好きの自分は、SCRAPのイベントの一環として気になっていた「はじめてのクイズ」の第4弾に参加し、そこでクイズの面白さに触れた自分は、本格的にクイズの道へと歩みを進めることになります。

私のクイズへの向き合い方

さて、本題ですが、自分はクイズのための自主トレーニング(いわゆる「勉強」)というものを、全くしたことがないわけではないですが、基本的にはほとんどやったことがありません。

クイズを本格的に始めてから3年近く経った今でこそ、いわゆる「ベタ問」と呼ばれるような、早押しクイズで頻繁に聞かれうるような内容の問題には、多少は反応できるようになってきたとは思っていますが、それらも、自分で問題集を読み込んで憶えたわけでは全く無く、日々のクイズ遊びの回数を重ねていくうちに自然と覚えていったにすぎない、という状況です。つまり、「クイズのための知識」を「能動的に」取り込む、ということを、自分はしておりません。もっとも、クイズ大会直前に、申し訳程度に日付問題対策をメモ帳に書いたりすることは、相当に気が向いたとき限定ではありますが、無くはないです。

言い方をかえれば、自分はいつも、基本的には自分の日々の生活の中で自然と身につけた知識、自然と覚えた知識だけでクイズに向かっている、ということがほとんどです。クイズ好きのコミュニティでは、こういう自然に身についた知識のことを「ナチュラル知識」と言ったりするようですが、自分はこうしたナチュラル知識がクイズの武器として持っているもののほとんどであるという状態です。

ですから、当然、クイズのための自主トレーニングをしっかりされている方々と比べると、自分の知識は不足していますし、その当然の帰結として、クイズでも自分はなかなか良い結果を残せません。もちろん、良い結果が残せれば嬉しいですし、「負けてもいいや」と思っているわけでは決してなく、クイズ大会の場では全力でクイズに臨んでいます。確かに、私は負けず嫌いな気持ちが薄く、「絶対に勝つ」と意気込んだりすることは稀です。しかしそんな自分ではありますが、クイズの大一番で自分が答えるべき責任問題を取りこぼし、百人以上が見守るステージの上で体が震えるほど悔し涙を流したこともありました。そのように、これまでを振り返っても、私は「ナチュラル知識でクイズをする」という今のスタイルが、一番しっくり来ていますし、このスタイルに自分なりの楽しさを最も見出せています。 

私とナチュラル知識

では、私がナチュラル知識でのクイズを一番楽しいと感じる理由は何なのか。これについては、いくつかの仮説はあるものの、自分でもその本質はいまだつかめずにいます。

ひとつの仮説は、自分はクイズの本当の「楽しさ」をまだ知らないから、というものです。自分はこれまで、個人戦オールジャンルでの大きな大会で上位に入ったことがなく、例えば、大きな大会の準々決勝や準決勝まで行った方々が皆口を揃えておっしゃる「楽しさ」を、自分は全く味わったことがないので、この「楽しさ」を自分が今後もし味わうことがあれば、その「楽しさ」に麻薬的な魅力を見出し、それを得るための「クイズのための知識吸収」に本格的に取り組むようになる、ということがあるかもしれません。

もうひとつの仮説は、単に自分が「能動的に何かを記憶する」という行為がすごく苦手だから、ということです。こっちは、仮説とは言っていますが、おそらく理由のひとつとしてほぼ間違いなく真ではないかと自分で思っています。私は、今思えば小学生の頃から、教科書にある人名や年号など憶えるのがすごく苦手で、イヤでした。それは中学でも高校でも変わらず、学校での定期試験のためにチェックペンとチェックシートを使って必死に憶えたりしてこれをなんとか凌ぐわけですが、これが本当に苦痛で、つらいものでした。私は理系人間なのですが、私が高校での文理選択の際に理系を選んだ大きな理由のひとつは、「能動的に憶えなくてはならない事柄が少ないから」でした。この選択は、自分の性格を考えても、今でも自分にとっては正解であったと確信しています。そういうことです。

前の節の冒頭で、自主トレーニング(いわゆる「勉強」)、という書き方をしました。クイズに関して、私は「勉強」という呼び方をあまりせず、自分で言うときは「自主トレ」などの別の呼び方をすることが多いです。さほど深い理由があるわけではないんですが、当初は、なんとなく趣味活動を「勉強」という言葉で形容するのに違和感があったんです。これを言うと嘘つけと言われることもありますが、元来、本当は私は勉強嫌いなんです。しかし、考えてみれば、どんな趣味活動であっても、その深度を増せば「勉強」は必ずついて回るものですし、私がクイズに対して「勉強」という言葉をあまり使いたくないと思う原因も、おそらく、「能動的に憶えることが大の苦手だから」という、自分自身の性質が如実にあらわれた結果なのかなと、今これを書いていて思ったりしています。もちろんこれは私の勝手な呼び方なので、皆さまが勉強とおっしゃることを否定等する意図は一切ございませんし、勉強と呼ぶのが至って通常であると私も思っています。

私自身は、昔の出来事の話をぽろっと口に出すと、「よく覚えてるねえ、そんなコト」と言われることが少なくないのですが、そういう昔のことは、能動的に憶えようとして憶えたものではなく、自然に記憶に残ったものなわけです。まあ、昔話の類であれば、多くの人が自然と覚えていたことになるとは思いますが、私の場合は、昔話に限らず、例えば最近の時事ニュースの話題なんかも、すべてこれに含まれます。私自身の「記憶力」と呼ばれるものが良いのか悪いのかはわかりませんが、少なくとも、私が覚えていることのほとんど全ては、自然と覚えたものです。これがそのまま、クイズ活動に際しても適用されている、というわけです。

私の得意分野とナチュラル知識の関係性

私がいまクイズをやっている上で、それなりに自認している私の得意分野に、「アニゲ(アニメ&ゲーム)」と「理系学問」があります(クイズマジックアカデミーのジャンル分類に準拠した表現です)。あと、クイズマジックアカデミーではライフスタイルに分類される小分類ではありますが、「IT」も得意分野と自認しています。そして、これらが私にとっての得意分野である所以は、間違いなく、私が持っているナチュラル知識にはこれらの分野に属するものが圧倒的に多いからに他なりません。

クイズの得意分野という意味では、これは私に限らず、おそらく大半の方が、自分の日々の生活や出身学部などに関わりの深い分野を得意としていると推察します。私の場合、この傾向がおそらく他の皆さまよりもかなり強く、日常で触れていないものだと全くもって知らないし憶えてないし答えられない、となってしまう感じでして、ナチュラル知識に依存する程度が非常に大きくなってしまっているわけです。

大きな大会の準々決勝や準決勝まで行った方々が皆口を揃えておっしゃる「楽しさ」を、自分は全く味わったことがない、という話を先程しましたが、殊にジャンル限定のクイズ大会に限れば、こんな私でさえ、この「楽しさ」の片鱗のようなものを少しだけ感じたことがあります。例えば、アニゲ限定のオープン大会「ブルーシンデレラオープン2015」ではかろうじて準決勝まで行けましたし、ITジャンル限定のオープン大会「ITオープン 2nd」では、著名な方々もいらっしゃる中で決勝まで行き、第3位という栄誉にあずかったこともありました。一例を挙げますと、「ITオープン 2nd」で実際にあった場面としては、準々決勝の長文早押しボードクイズの場で、私はこんな押しをして単独正解をさせいただくに至りました。

女優の菊川怜はこのアルゴリズム

この問題の正解は「遺伝的アルゴリズム」でして、菊川怜が東大在籍時代に卒論で、遺伝的アルゴリズムという計算手法を使ってコンクリートの配合を調整するといった趣旨の卒論を書いていた、という話なのですが、この問題をこのタイミングで押せて、かつ単独正解に至れたのは、今の私の研究分野でのメイントピックがまさに「遺伝的アルゴリズム」であり、私とっては日々の生活で最も身近に触れている、いわば私にとっての「最強のナチュラル知識」であったからに他なりません。

しかし、こうした経験をさせていただいても、例えばアニゲのより深い知識や見ていない作品の知識を能動的に憶えようとか、ITの中でも自分の守備範囲外になっているところをおさえようとか、そういうふうには今のところなっていないのです。こういったアクションは、どうしても自分の中では、苦痛になりうるものになってしまうのです。

ただ、このように、自分の中におけるいわばパラダイムシフト的な「楽しさ」を感じることができずにいるのは、当たり前のことなのかもしれません。なぜならば、これらの戦績を残すに至るまで、自分は苦労をしていないからです(あくまで自慢話ではなく客観的事実として述べています)。それは、自分がナチュラル知識だけで戦っているからに他なりません。クイズのための能動的記憶の努力をし、その努力が報われるからこそ、パラダイムシフト的「楽しさ」に、そうしたカタルシスにたどり着くことが出来るのだろう、とも推察します。とすると、やはりどこかで私は、クイズのための能動的記憶の努力をしなければ、どうあがいても「楽しさ」に至ることのできない、ある種のデッドロックに陥ったままになってしまう、とも言えるのかもしれません。前の節で挙げた2つの仮説は、実は有機的に一体となり、ある種の確信にも近いひとつの大きな仮説になるのかもしれない、というわけです。

おわりに

特に話のオチもないまま記事の締めに向かってしまいますが、ナチュラル知識というキーワードを軸に、今の自分のクイズへの向き合い方をつらつらと書いてきました。現実問題として、いま現在、私は本業の研究業務の方が多忙を極めており、オフラインのみならずオンラインですら、クイズの場に出られない日々が続いてしまっております。そんな生活の中で、いわんやクイズのための能動的記憶に注げるリソースは、たとえ意欲的になったとしても捻出できません。私の懐の中身と同じで、無い袖は振れないのです。

ですが、今回こうして文字として書き起こす作業を通じて、私自身も、今の自分の考え方を整理し、問題の所在を明確にすることが出来たと思っています。私は、普段の研究の仕事でも、自分のやっていることを定期的に日本語で論文の形に書き上げることを意識的にやっているのですが、これも目的は同じで、外部へのアピールのみならず、自分の思考回路を自ら認識し、それを整理し、問題の所在を明らかにすることが出来るからです。このブログを年1ペースでしか更新していない自分が言っても説得力はありませんが、もやもやをすっきりさせるために文章を書くというのは、おすすめの方法です。今回のこれは、こうしてアドベントカレンダーに向けての記事として公開させていただきましたが、書いたものを必ずしも外に向けて公開する必要も無いわけですからね。

最初にも申し上げました通り、私のクイズに対する姿勢は、もしかしたら不真面目、あるいは不誠実に見える点も多々あったかもしれません。しかし、私自身は、クイズに対して誠実に向き合っているつもりでおりますし、何より、私はクイズを心から楽しく思っている、クイズ大好き人間です。でなければ、こんな記事を本気で書くことは無いであろうと、自分でも思う次第です。

最後に、私事ではございますが、2018年の春、今の大学院博士課程を修了してかーねる博士となった後、首都圏を大きく離れた場所の職場への就職となる可能性が現在濃厚となっています。期間は、短ければ1年程度になるかもしれませんが、現時点では全く不透明です。東京近郊でのクイズの場に伺える機会が僅少になってしまいますが、いまクイズつながりで仲良くさせていただいている皆さまにおかれましては、是非、私が遠方に行ってしまっても、今後とも仲良くしていただけましたら、これに勝る喜びはございません。

長文にも関わらず、ここまで読んでくださった方に、心からの感謝を申し上げます。こんな私ではございますが、今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

2015かーねる的おれこたい(オレのレコ大)

2016年も半分が過ぎましたが、2015年のかーねる的おれこたい(おれのレコ大)です。これはもう、遅すぎますね、苦情は受け付けません。

「おれ」の「レコード大賞」です。早い話、今年の自分のお気に入りの楽曲を独断と偏見のみで選んで、それを表彰しようという、年末の恒例行事です。高校時代の仲間内で、もう10年以上続けてやっています。

特に共通ルールは無いのですが、自分は毎年こんなルールで決めてます。

・選考対象は、その年にかーねるがハマった楽曲すべてです。リリース時期などは一切関係ナシ。
・原則として、その年に表彰されるのは1アーティスト・1作品につき1曲のみとします。
・表彰はランク別に行います。賞のランクは「BRONZE(5曲程度)」「SILVER(3曲程度)」「GOLD(1~2曲)」です。基本的には相対評価です。
・例外ランクとして「PLATINUM」を設けています。これは、かーねるの趣味嗜好の核に多大な影響を与えた楽曲に与えられる賞で、重要度としては「GOLD」より上位です。楽曲数に制限はありませんが、厳しい基準による絶対評価なので該当なしの場合があります。

【発表の凡例】
曲名 / アーティスト名(リリース年)
 (作詞者 / 作曲者 / 編曲者)タイアップ情報

(※ タイアップ情報の表記:OP = オープニング曲、ED = エンディング曲、IN =  挿入曲)

それでは、2015年のかーねるオレコ大、発表します。

BRONZE

大問題チクタク / drop(2015)
 (古谷完 / 上松範康 / 菊田大介藤永龍太郎

今、話したい誰かがいる / 乃木坂46(2015)
 (秋元康  / Akira SunsetAPAZZI / Akira SunsetAPAZZI)『心が叫びたがってるんだ。』ED

星屑のインターリュード / fhána(2014)
 (林英樹 / 佐藤純一 / fhána)『天体のメソッド』ED

少女交響曲 / Wake Up, Girls!(2015)
 (辛矢凡 / 田中秀和 / 田中秀和)『Wake Up, Girls! 青春の影』ED

ハリケーンミキサー / 新谷良子(2007)
 (R・O・N / R・O・NR・O・N

ファッとして桃源郷 / 新庄かなえ(三森すずこ)(2015)
 (やしきん / やしきん / やしきん)『てーきゅう(第4期)』OP

SILVER

Exterminate / 水樹奈々(2015)
 (水樹奈々 / 上松範康 / 藤間仁)『戦姫絶唱シンフォギアGX』OP

高嶺の花子さん / back number(2013)
 (清水依与吏 / 清水依与吏 / back number蔦谷好位置

恋は渾沌の隷也 / 後ろから這いより隊G [ニャル子(阿澄佳奈)、クー子(松来未祐)、暮井珠緒(大坪由佳)](2013)
 (畑亜貴 / 田中秀和 / 田中秀和)『這いよれ!ニャル子さんW』OP

吹雪 / 西沢幸奏(2015)
 (minatoku / Hige Driver / WEST GROUND斎藤悠弥)『艦隊これくしょん -艦これ-』ED

GOLD

光るなら / Goose house(2014)
 (Goose house / Goose house / Goose house)『四月は君の嘘』OP

僕たちはひとつの光 / μ's(2015)
 (畑亜貴 / ZAQ / EFFY)『ラブライブ! The School Idol Movie』ED

PLATINUM

Trancing Pulse / Triad Primus [渋谷凛 × 神谷奈緒 × 北条加蓮]
 (AJURIKA / 上松範康 / 藤永龍太郎)『アイドルマスターシンデレラガールズ』IN

総評

トータルで一言にまとめるのであれば、2015年は「上松イヤー」でした。それに尽きる結果だと思います。BRONZE、SILVER、PLATINUMと、実に3曲が受賞に至りました。正直、Exterminateがリリースされた時点で、この曲は自分の中ではこれまでの上松ソングの中でも3本の指に入る勢いではあったんですが、年末のアニメ放映で初披露されたTrancing Pulseが、全部持って行きましたね。Trancing Pulseは、自分の中での上松ソングヒストリーにおいて1,2を争う楽曲にまでなりましたし、この楽曲をキッカケにアイドルマスターシンデレラガールズの世界にどっぷりはまることになり、同時期にスタートしたスマホゲームのスターライトステージ(いわゆるデレステ)も相まって、自分の趣味の方向を大きく動かした楽曲になりました。文句なしのPLATINUM受賞です。

ほかは、例によってアニソンが大半ではあるんですが、アイドルの楽曲や、一般的なJ-POPの楽曲も入っていたりします。昨年や一昨年と比べて特徴的なところで言うと、今年は前山田健一楽曲がひとつも入りませんでした。近年は、上松ソングがあまり入らず、前山田ソングがコンスタントに入る傾向にあったので、今年は久しぶりにこれが逆転したような形になりました。

というわけで、ほぼ7か月遅れの発表でした。そして、このブログの更新が全然できてないことをチャレンジャー海淵よりも深く反省するかーねるなのでありました。おしまい。

2014かーねるオレコ大

今年も勝手に決めちゃいます。かーねるオレコ大(おれこたい)です。

レコ大とは、「おれ」の「レコード大賞」です。早い話、今年の自分のお気に入りの楽曲を独断と偏見のみで選んで、それを表彰しようという、年末の恒例行事です。高校時代の仲間内で、もう10年以上続けてやっています。

特に共通ルールは無いのですが、自分は今年はこんな自分ルールで決めました。

・選考対象は、2014年にかーねるがハマった楽曲すべてです。リリース時期などは一切関係ナシ。
・原則として、その年に表彰されるのは1アーティストにつき1曲のみとします。
・表彰はランク別に行います。賞のランクは「入選(6曲程度)」「BRONZE(3曲程度)」「SILVER(2曲程度)」「GOLD(1曲)」です。基本的には相対評価です。
・例外ランクとして「PLATINUM」を設けています。これは、かーねるの趣味嗜好の核に多大な影響を与えた楽曲に与えられる賞で、重要度としては「GOLD」より上位です。楽曲数に制限はありませんが非常に厳しい基準による絶対評価なので該当なしの場合があります。

【発表の凡例】
曲名 / アーティスト名(リリース年)
(作詞者 / 作曲者 / 編曲者)
タイアップ情報 - [今年かーねるがライブ会場で生歌を聴いた回数]

それでは、今年のかーねるオレコ大、発表します。

入選

ケロ⑨destiny / Silver Forest feat. めらみぽっぷ(2008)
(bit / ZUN / NYO)
タイアップなし - [0]

Daydream café / Petit Rabbit's(2014)
畑亜貴 / 大久保薫 / 大久保薫
ご注文はうさぎですか?』OP - [0]

Let It Go ~ありのままで~ / 松たか子(2014)
(Kristen Anderson-Lopez, Robert Lopez, 高橋知伽江 / Kristen Anderson-Lopez, Robert Lopez / ―)
アナと雪の女王』IN - [0]

ゆりゆららららゆるゆり大事件 / 桜ヶ丘健司(CV:安元洋貴)(2012)
(三弥 /イイジマケン / イイジマケン, ピエール)
『百合男子 キャラクターソングCD』C/W - [0]

花ハ踊レヤいろはにほ / チーム"ハナヤマタ"(2014)
畑亜貴 / 田中秀和 / 田中秀和
『ハナヤマタ』OP - [0]

azurite / petit milady(2014)
meg rock / 伊藤賢 / 佐藤清喜)
とある飛空士への恋歌』OP - [0]

BRONZE

エクストラ・マジック・アワー / AKINO with bless4(2014)
藤林聖子 / 鴇沢直 / 鴇沢直)
『甘城ブリリアントパーク』OP - [0]

回レ!雪月花 / 歌組雪月花 夜々(CV:原田ひとみ)、いろり(CV:茅野愛衣)、小紫(CV:小倉唯)(2013)
(ヒゲドライバー / ヒゲドライバー / ヒゲドライバー)
機巧少女は傷つかない』ED - [0]

えれぴょん / 小野恵令奈(2012)
小野恵令奈 / SmileR / SmileR)
リーガル・ハイ

heavenly blue / Kalafina(2014)
梶浦由記 / 梶浦由記 / 梶浦由記
『アルドノア・ゼロ』OP - [1]

SILVER

向かい風に打たれながら / 茅原実里(2014)
畑亜貴 / 菊田大介 / 菊田大介
RAIL WARS!』OP - [3]

black bullet / fripSide(2014)
八木沼悟志 / 八木沼悟志 / 八木沼悟志
ブラック・ブレット』OP - [1]

ちゅるりちゅるりら / でんぱ組.inc(2014)
前山田健一 / 前山田健一 / 釣俊輔)
『日清カップヌードル 現代のサムライ篇』CM - [2]

GOLD

タチアガレ! / Wake Up, Girls!(2014)
(辛矢凡 / 神前暁 / 神前暁
『Wake Up, Girls! 七人のアイドル』ED - [1]

PLATINUM

Snow halation / μ's(2010 release / 2014 on air
畑亜貴 / 山田高弘 / 中西亮輔
ラブライブ!(2nd season)』IN - [1]

総評

とても豊作な一年でした。FMラジオ『今日は一日○○三昧』や、今年ハマった音ゲー『GROOVE COASTER EX』などの影響によって、過年度の楽曲に今更ハマるというケースが結構ありました。常連のでんぱ組.incについても、結果論としては『GROOVE COASTER EX』でプレイをしまくったことで評価がさらに上がったということがありました。

そんな中、やはり強いのはアニソンでした。さらに、今回から一年間でのライブ会場での生歌鑑賞回数をカウントしてみたんですが、現地で生で聴いた楽曲はより高評価になりました。中でもやはりアニメロサマーライブの影響力は絶大で、結局その3日間で聴いたか否かが、かーねるオレコ大に入るか否かを決める最大の要因となりました。

GOLDはWake Up, Gilrs!の代表曲『タチアガレ!』でした。ネットではかなり酷評となっていた同作でしたが、楽曲の質は極めて高く、また個人的に同作の舞台になった仙台市内が以前より馴染みのあるエリアだったこともあり、彼女らの歌は本当に何百回と聴きました。聖地巡礼にも行きました。

そして、絶対評価のPLATINUMに選出したのはμ'sの一番人気曲『Snow halation』でした。それまではラブライブを全く見たことが無かった自分でしたが、今年のある日、友人から「今週のラブライブの放映はぜひ見て欲しい」という話があり、言われるがままに試しに見てみたのが、この『Snow halation』のライブ回でした。その楽曲と映像に未だ嘗て無い衝撃を受けた自分は、そこからラブライブとμ'sに一直線にハマってゆくこととなりました。そして、8月のアニメロサマーライブ3日目、ステージ上のμ'sがこの楽曲名をコールした瞬間、さいたまスーパーアリーナの会場全体に轟き渡った魔獣の咆哮のごとき歓声は、自分のライブ参戦人生の中でもぶっちぎりの熱量でした。自分の趣味嗜好に『ラブライブ!』という核を作り上げたこの楽曲が、紛れも無く今年のPLATINUM賞です。

 

アニメ「ハナヤマタ」がものすごかった

先日、我が家にようやくnasneを導入しました。勘付く方はわかったかもしれませんが、PS4を全面的に使う体制に移行するためです。これまではPS3+torneという体制でしたが、さすがに7年目の初代60GBのPS3は常用してゆくのはそろそろ心配になってきたので(PS2も動く貴重な筐体として大切にしてゆきたいのです)、nasneのPS4対応を迎えて満を持して、というわけです。

で、今期のアニメを一通り録画予約しておいて、一晩1話+週末もうちょい、というペースでまずは第一話を総ざらいしているところなんですが、ちょっと群を抜いてると感じている作品を、急遽ですがひとつご紹介します。

ハナヤマタ TVアニメ公式サイト(別ウインドウで開きます)


TVアニメ「ハナヤマタ」 プロモーションムービー LONG版 - YouTube

以下、第1話を見終えての感想となります。

作品の概要については、上のプロモーションムービーに譲ります。で、プロモーションムービーを観てもらうとわかると思うんですが、とにかく映像美がハンパじゃないです。上のプロモーションムービーは、組み込みで貼り付けをしてはありますが、ぜひ別ウインドウでYouTube本体で開いて、解像度を「1080p」に設定して全画面でご覧になってみてください。劇場作品ではなく通常のTVアニメでこのクオリティをぶっ放してくるのは、結構尋常じゃないと思っています。キャラクターの描写も含めて、日本の日本らしい雰囲気をこれでもかというぐらい美しく描いていると思います。

制作はマッドハウスです。いや、この作品を観ていて、アニメ版「ねらわれた学園」の雰囲気にすごく近いなーとは思っていたんですが(舞台がほぼ一緒なのでまあ当たり前ではあるんですが)、どちらもマッドハウスですものね。納得です。自分は、マッドハウス最大の代表作である「カードキャプターさくら」に人生を壊された人間なのですが、今回久々にマッドハウスの本領を見た気がしています。

脚本は吉田玲子。絶対的な安心感がありますね。先日、「たまこラブストーリー」を劇場で観てきて、この人の描く物語がさらに好きになりました。

OP主題歌も、なんともやわらかい和の雰囲気を醸していて素敵です。その中にも、アニソン特有の飛んだテンションがふんわり含まれているのは、ニャル子さんを手がけた作曲・編曲の田中秀和の成せるわざかと思います。作詞は畑亜貴、説明不要ですね。EDの歌も、また異なる切り口でほんのりと和のテイストを活かしていてとても魅力的です。こちらは、作詞・作曲・編曲を「ゆうゆP」が手掛けています。ゆうゆPはかつてBMS作家をしていたクリエイターですが、「桜の季節」を皮切りにボカロP活動をしており、中でも、フィギュア化もされた「深海少女」が特に有名ですね。今回のEDテーマソングはまさに「桜の季節」での和のテイストが受け継がれている印象です。実際、作品中には舞い散る桜吹雪の描写がたくさん出てきます。

舞台についても触れておきます。さっきも触れましたが、アニメ版「ねらわれた学園」と同じく、舞台は鎌倉の江ノ電沿線、海沿いから小高い丘のあるあたりのエリアです。「TARI TARI」ともかぶりますね。海岸越しに江ノ島を望む描写も同様です。ここ最近、「イカ娘」「つり球」あたりも含め、江ノ島~鎌倉高校前~由比ヶ浜あたりの江ノ電沿線がかなりアツいです。この作品のテーマは「よさこい」なのですが、安直に舞台を高知にしていないところがまた上手い設定ですね。

ちょっと余談ではありますが、今日、聖地巡礼っていうものが、かなり市民権を得てきました。最大の功労者は言うまでもなく「らき☆すた」であり鷲宮商工会であるのですが、そこに聖地巡礼に行きたいと視聴者に思わせる重要なファクターのひとつに、「作品中の美術のクオリティ」っていうのがあると思うんです。聖地が元来持っている魅力と、クリエイターの美術のクオリティ。これが相乗効果を発揮するとき、聖地巡礼はその意義を遺憾なく発揮すると個人的には思っています。もっとも、「らき☆すた」は聖地としての鷲宮を描いているシーンは非常に少なく美術としてのクオリティも特筆すべきものではなかったと思うので、あれはそういうところを越えた「作品そのものの持つパワー」だとは思います。で、何が言いたかったかと言うと、この「ハナヤマタ」がもし高評価で迎えられてゆけば、江ノ電沿線の聖地としての価値がさらに上がるであろうということです。自分も一応、湘南と呼ばれる地域に結構住んでいた経験があるので、これは嬉しいことです。もっとも、このあたりは藤沢市鎌倉市がごっちゃになりがちなエリアではあるんですが、聖地としての活性化は双方の自治体にメリットを及ぼしうる話ではないかとも思っているので、今後の展開に注目しています。

というわけで、「ハナヤマタ」の紹介を急遽書きました。映像のクオリティが本当に美しいです。キャラクターも本当にかわいいです。満天の月夜に舞い散る桜吹雪と、季節外れの打ち上げ花火。総じて、日本の美しさが十二分に描かれている秀逸な作品である、というのが第一話を見た感想の総括です。第一話としての掴みは完璧だと思うので、このままのクオリティを最終回まで維持してくれることを期待しています。

2013かーねるオレコ大

レギュレーション等は前回の記事を参照ください。

【凡例】

曲名 / アーティスト名(発表年)

(作詞 / 作曲 / 編曲)

 

入選【1年あたり5曲程度】

キラキラチューン / でんぱ組.inc(2012)

meg rock / ORITO / ORITO)

 

サヨナラの橋 / 渡辺麻友(2012)

秋元康 / MIKOTO / 重永亮介

 

Vitalization / 水樹奈々(2013)

水樹奈々 / 上松範康Elements Garden) / 上松範康菊田大介Elements Garden))

 

eternal reality / fripSide(2013)

八木沼悟志 / 八木沼悟志小室哲哉 / 八木沼悟志

 

misterioso / Kalafina(2013)

梶浦由記 / 梶浦由記 / 梶浦由記

 

BRONZE【1年あたり3曲程度】

W.W.D. / でんぱ組.inc(2013)

前山田健一 / 前山田健一 / 前山田健一

 

Sparkling Daydream / ZAQ(2012)

(ZAQ / ZAQ / ZAQ)

 

Tell Your World / livetune feat. 初音ミク(2012)

(kz / kz / kz)

 

SILVER【1年あたり2曲程度】

紅蓮の弓矢 / Linked Horizon(2013)

(Revo / Revo / Revo)

 

GOLD【1年あたり1曲】

放課後ゲタ箱ロッケンロールMX / 私立恵比寿中学(2012)

前山田健一 / 前山田健一 / 前山田健一

 

PLATINUM【数年あたり1曲】

でんでんぱっしょん / でんぱ組.inc(2013)

畑亜貴(Rap Lyrics:もふくちゃん&YGQ) / 玉屋2060% / 釣俊輔)

 

※ 参考資料:歴代PLATINUM受賞楽曲の例示

(*) 2014年1月20日付けでGOLDからPLATINUMへ遡及昇格

2013かーねるオレコ大 連載発表のお知らせ

はい、ようやく当ブログ2回目の更新です。

 

てなわけで、いきなりですが今日から連載記事です。

「2013年 オレコ大(おれこたい)」の発表です!

オレコ大とは?

「レコ大」ならぬ「オレコ大」。

つまり、「おれ」の「レコード大賞」です。

早い話、今年の自分のお気に入りミュージックを独断と偏見のみで選んで、

それを表彰しようという、年末の恒例行事です。

今年のかーねるオレコ大の仕組み

以下のようにランキングを設けました。

  • 2013かーねるオレコ大【入選】:6~8曲
  • 2013かーねるオレコ大【BRONZE】:3~4曲
  • 2013かーねるオレコ大【SILVER】:1~2曲
  • 2013かーねるオレコ大【GOLD】:1曲

選考の対象となる音楽は、

  •  かーねるが、2013年にハマった音楽すべて

です。リリース時期とかは全く関係なし!

連載方式で下位から順次発表

一気に更新する余裕が、ちょっと今の生活に無いのもあって、

発表は、連載で少しずつ行っていきます。

次回のエントリーから、まずは【入選】を発表していきます!

 

なお、選定はすでに終了しています。

なので、あとは発表するだけ、という状態です。

 

では、次回の更新から、よろしくです!